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SOKA GAKUEN BOOKLET

VOL.10 -創価学園に息づく創立精神-


2023年11月20日、月曜日の朝―
創価学園は、自主的に校舎を掃除し、学園の愛唱歌を歌う生徒であふれていた。
2日前の11月18日、奇しくも創価学園創立の記念日に創立者・池田大作先生のご逝去の報に接した学園生は、「自分たちに今、何ができるのか」を真剣に問い直し、それぞれの報恩の行動へと立ち上がった。
創立者から後継を託された学園生たちは、今、何を思い、どのような学園生活を送っているのか―
創価学園、そして学園生の中に息づく創立精神に迫る。

 

創価学園の軌跡


「創価教育原点之地」―
東京・小平市にある創価高等学校のロータリーに埋められた碑に刻まれている言葉である。

荘厳な青銅の碑の中央で輝く「1967」の文字。
その年の11月、創価学園は創立された。

創価学園の創立から半世紀余。
当時と変わらぬ美しい緑の中に、悠然と平和の学び舎が立っている。

創価学園の軌跡


小説『新・人間革命』第12巻「栄光」の章には、主人公・山本伸一(創立者のペンネーム)の思いが次のように綴られている。

「伸一が、戸田から最初に学校の設立の構想を聞かされたのは、1950年(昭和25年)の晩秋のことであった。
 戸田の事業が破綻した苦境のなかで、なんとか、新しい再起の道を見つけ、二人で激浪の暗夜に船出した時である。
 戸田は、創価教育を実践する、小学校から大学までの学校の建設を悲願としていた牧口が、その実現を自分に託したことを明かし、伸一に、こう語るのであった。
 『私の健在なうちにできればいいが、だめかもしれない。伸一、その時は頼むよ。
……牧口先生の悲願である創価の学舎には、最高の教育環境を整えてもらいたい』
 この時、伸一は、弟子として、何があろうが、必ず自分の手で創価教育の学校を建設しようと、固く、固く、心に誓ったのである」

創立者は学校を設立するにあたり、先師・牧口常三郎先生、恩師・戸田城聖先生の願いを込め、以下の4つの条件を掲げられた。

 一、武蔵野の大地にある
 一、富士が見える
 一、近くに清らかな水の流れがある
 一、都心から車で、一時間ほどの距離である

すべての条件がそろった理想の地。
それが、小平・鷹の台であった。

「日本の未来を担い、世界の文化に貢献する、
有為の人材を輩出すること」(『新・人間革命』第12巻)を目指し、ここに創価学園が1968年に開校―
人間教育の歩みが始まった。

 

伝統を受け継ぎ 次代へつなげる


創より学園生は、“自分たちこそが創価学園建設のパイオニアである”との使命に燃えていた。


無我夢中で学園建設に奔走し創立者の真心に触れる中で、彼らは創立者の精神を深く胸に刻んでいった。今日の学園を彩る数多くの伝統は、当時の生徒たちの情熱から自発的に生まれたものや、学校の確固たる指針として育まれてきたものである。そのいずれもが、現在まで脈々と受け継がれている。


 

変わらない心 深まる思い


草創期の学園生の創立者に対する誓願は、現在の学園生に脈々と受け継がれている。その精神を胸に誓った一人ひとりの決意が、新たな学園の伝統として光を放っている。

時代が変わり、形が変わったとしても、
創立者への誓いは変わらない―
それを物語る取り組みの一つひとつ。
それはとどまることを知らず、今も新たな挑戦として広がり続けている。

これからも学園は、創立の精神を根本に
学園魂光る伝統を築きあげていく。

「対話」が拓く 学園生主体の授業



学園には、伝統的な取り組みや多彩な活動を通じ、創立精神を学び育む環境が脈々と息づいている。しかし、その精神を育む場は、決して授業外の活動に限定されるものではない。学園生が1日の大半を過ごす「授業」の中にこそ、創立者の心が息づくべきである。
その思いから試行錯誤する中で取り組むようになったのが「創価の対話による学び合いの授業」である。

教師中心の一斉授業から、学園生が主体となる対話型授業へー
その指針として、教員が常に立ち返るキーワードがある。
「授業は、学園生が他者とつながり、対話によって、“智慧・勇気・慈悲”を発揮する時間である」
「教師は学園生同士をつなぎ、“智慧・勇気・慈悲”を引き出す伴走者である」

目の前の一人の可能性を信じ抜く。
教員自身もまた、共に学び、自身を磨き続ける。
それは、すべての学園生に、その人にしか果たせない「使命」があると確信しているからだ。

 

創価教育の真価を語る ―識者が寄せる信頼と期待―


世界的識者である両氏に「学園生が果たすべき使命と学園生に寄せられる期待」をテーマにインタビューを実施。創価学園・学園生に対する期待の声を紹介する。

作家・佐藤優 氏

創価学園の卒業生は、よく勉強をしていると思います。それと同時に豊かな人間性を備えており、知育・徳育・体育という伝統的な3つの教育を体現している人が非常に多い印象を受けています。

特に注目すべきは、充実した図書館で培われる読書文化です。学園生活の中で、本を読む習慣が身につくということは、これからの時代を生き抜くうえで極めて重要な意味を持ちます。なぜなら、大学教育の本質的なポイントは、専門書を読み解く力を身につけることにあるからです。未知の問題に直面した時、書籍から知識を汲み取る力は思考の基盤となります。その土台となる読書習慣が学園時代に形成されることは、大きな財産となると思います。

また学園生には、努力家が多いという印象を持っています。もちろん彼らは、幸せを掴みたいという向上心を抱いています。しかし、彼らが目指す「幸せ」とは、自分だけの幸福ではなく、他者も幸福になっていくこと、とりわけ戦争や貧困で苦しんでいる人々の境遇が改善されることを、自らの幸せと感じられる心があります。

相手の心に寄り添い、恵まれない環境にある人々の状況が変わっていくことに喜びを感じ、こうした高潔なヒューマニズムが身についていることこそ、学園生の強さだと考えます。

アメリカ創価大学学長・Eエドワード・フィーゼル氏

創価学園からアメリカ創価大学に入学する生徒たちは、総合的な力を持った学生です。様々な科目において優れた学術的背景を身につけているだけでなく、地球社会の一員として尽力しようとする志も深く根付いています。

世界各地に広がる創価教育の学び舎は、人類の平和に寄与する「世界市民」を育むという共通の理念で結ばれています。学園の卒業生たちが示す、学問的能力だけでなく社会をより良い場所にし、他者の幸福を願う献身的な姿勢には、常に心を打たれています。こうした教育のあり方こそが、現代社会において真に求められているものです。

地球規模の課題が山積する今、私たちには国境を越えた視点と連帯の精神が不可欠です。この点において、アメリカ創価大学や創価学園は比類なき価値を持っています。

学園を訪問するたびに、教師の指導、教師と生徒の素晴らしい関係、そして生徒たちの真摯な振る舞いに深い感銘を覚えます。彼らはその気高い精神性を、アメリカ創価大学にももたらしてくれています。

創価学園は、個人の成功を実現しながら社会に大きく貢献できる、実り豊かな人生を歩むための最良の学び舎であると確信しています。

あなたが創価学園で学んだことは?

開校から半世紀以上。
学び舎の風景も、教育内容も、集う人々も移り変わった。

これから学園はどうなっていくのか。 答えは明白だ。 創立者・池田大作先生の心があふれる学園は、変わらない。

学園でしか学べないことがある。学園だからこそ育めるものがある。その真実が、ここにいる学園生一人ひとりの姿に表れている。

そして、今の彼らの姿がゴールではない。 彼らは、この学園で学んだこと、結んだ絆を胸に、一生涯、自らに問い続け、成長を続けていく。

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