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高校での学び

世界探究学習プログラム「GCIS(Global Citizenship Inquiry Studies)」

世界市民として必要な資質・能力を培う

「創造性豊かな世界市民」の育成 ― 人類の平和と幸福のために貢献し、価値を創造しゆく世界市民の育成は、これまで創価学園が深め、挑戦してきたテーマです。創価高校では3 年間をかけて世界市民として必要な資質・能力を培う、世界市民探究「GCIS 」プログラムを実施しています。

世界を取り巻く地球規模課題に挑む

創価高校はこれまで、SGH(スーパーグローバルハイスクール)認定校として、国際的に活躍できるグローバルリーダーの育成に挑戦してきました。現在もSGHネットワーク校として、またUNESCOスクールチャレンジ校として、“創価高校が輩出すべき世界市民とは何か”“そのために培うべき力とは何か”を問い続けています。その経験とSGHのレガシーを活用して、GCISはスタートしました。

GCISでは「私が世界を変えていく」というヴィジョンのもと、世界を取り巻く課題に立ち向かうための資質・能力を養います。地球規模の課題は、決して一人では解決することができません。同じ目標に向かって努力する多くの仲間と共に協力し、たとえ自分とは遠いことのように思える課題を自分事として捉えて挑戦する。そのような経験や思索の中で、課題に立ち向かうための確かな実力を身につけていきます。

■SGH(スーパーグローバルハイスクールとは)
文部科学省が国際的に活躍できる人材育成を重点的に行う高等学校を指定する制度のこと。その目的は、社会課題に対する関心と深い教養、問題解決力、コミュニケーション能力などの国際的素養を身に付けた将来のグローバル人材を高等学校段階から育成することにある。

GCIS の育てたい資質・能力

世界市民に必要な力として掲げた「人間力・対話力・知力・社会力」の4つの力の育成を目指し、GCISでは、次の項目に絞って資質・能力を磨いています。

どんな困難も乗り越えていく力の元となる『価値創造・主体性・負けじ魂』

●アイデアや価値を創造し、課題を解決する力
● 自ら主体的に学ぼうとする意欲と、どんな困難な状況に対しても負けじ魂で乗り越えていく強靭な体力と精神力

解決のために適切な情報を取捨選択し、読解する『リサーチリテラシー』

●情報へアクセスする力
●適切な情報を取捨選択、読解する力
●データを比較、分析する力
●社会的コミュニケーションスキル など

議論を前進させるために欠かせないタイムマネジメント・ファシリテーション能力である『チームビルディング』

●タイムマネジメントカ
●ファシリテーション力 など

世界で起こっている問題に気づき考えるきっかけとなる『課題発見能力』

●問う力= 発問力
●批判的思考力
●論理的思考力
●思考整理術
●仮説を立てる力  など

これらの資質・能力は、創立者・池田先生が示された、校訓や五原則、また合言葉をもとに創り出されたものです。創立者を模範とし、創価高校生一人ひとりがグローバルリーダーになることを目指しています。

GCISの3年間の学び

1年生では、3年間のGCISの基礎的な探究学習の技術を身につけます。アンケートの作成など、探究に必要なデータ分析や仮説を証明する力を養い、グループワークを通して仲間と協力する大切さを理解します。
また原子力発電所の再稼働などの、簡単には 解決ができないかつ生徒たちの世代がこれから向き合うことがさけられない問題を対立を乗り越えて どのように解決に導いていくかを学ぶため、10のスタンスにわかれて、模擬タウンミーティング行いました。

2年生では、「企業」「大学・研究機関」「NGO・国際機関」「環境サイエンス」「情報・数学」「スポーツ」の6つのコースに分かれ、自分の興味関心のあるテーマに基づいて約1年間、課題解決のためにグループワークを行い、探究学習を深めます。生徒の励みとなっているのが、それぞれのグループに各分野の第一人者(専門家・研究者)として活躍している卒業生が担当講師として入っていることです。設定したテーマに対して、担当講師からのレクチャーとアドバイスを受けながら探究活動を進め、「アクションプラン」を提案して発表します。知識や技術を学ぶことはもちろんのこと、創価高校出身者としての誇りを胸に社会で挑戦を続ける先輩の姿から、大きな触発を受ける場となっています。

3つのコースの探究テーマ(ミッション)の例

2年生コース別探究では、コースやテーマごとに5人程度のグループで探究活動を行います。

企業コース

■担当講師の事例:製造業、運輸業、飲食店など9業種の経営者
■探究テーマ例
・模型を使って生活が豊かになる提案をしよう
・若者をターゲットにした汁なし担々麺屋を八王子に出店しよう

大学・研究機関コース

■担当講師の事例:経済産業研究所、海洋研究開発機構、創価大学教授
■探究テーマ例
・「プラスチック」問題の解決のためにできることは何か?
・「地域の農業」を楽しくする方法とは?

NGO・国際機関コース

■担当講師の事例:Human Rights Watch、UNICEF、UNFPA、JICA
■探究テーマ例
・紛争が発生・再発しないためには、どのようにしたらよいのか?
・ジェンダー平等を実現するために、できることは何か?

環境サイエンスコース

■探究テーマ例
・蒔かぬ種は生えぬのか?

情報・数学コース

■探究テーマ例
・アプリ開発 外来種GO!
・自然界に現れるフィボナッチ数列について

3年生では、「卒業探究」として各々が探究したい地球規模課題の問いを設定し、その成果をポスターと論文にして発表します。特にOBOGの大学生も毎回サポートに加わり、テーマ設定の手助けをしてくれます。テーマは、「後発開発途上国の教育問題」「音楽が世界に及ぼす影響について」「災害時における被災者と援助者の心のケア」など、多岐にわたります。また、探究学習とあわせて、創立者の大学講演の中から、地球規模課題に対する考察や提言にふれるアクティブ・ラーニングを実施。各分野において、創立者が世界の識者とどのような対話を重ね、提案をしてきたのかを学んでいます。

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